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フランスから日本へ。ブーム社来日に見る文化と左官 -Vol.1-

-Vol.1-
先日、フランスの取引先が来日したので、観光案内を兼ねて様々な場所を紹介しました。
新宿、六本木、渋谷、日本橋、浅草、東京−−。
日本の中心地とも言える様々なスポットへ行きましたが、彼らが一番感動したのは、我々日本人にとっては意外な場所。
「ようやく本当の日本を感じることができた。」
そんな言葉が聞けたのはどこだったのか。全2回に分けてお送りします。

 

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2017年1月24日の新宿某所。寒さがぐっと冷え込んだ日です。
フランスから、視察と技術交換のために左官職を含めた4人のフランス人が来日しました。
彼らは、シリカライムの素材のひとつである天然水硬性石灰の窯元・ブーム社の一行。

ブーム社は、1897年に創業された老舗の石灰工場です。
(詳しくは「フランスのアルザス地方に遺された唯一の水硬性石灰工場」をご覧ください。)

今年で120周年を迎え、今は4代目の若社長が精力的に活動されています。
場所はフランス北部のアルザス地方に位置し、この時期は氷点下が当たり前の世界。
一面が雪で覆われた極寒の地だそうです。

そんな彼らにとっては東京の冬は朝飯前のようで、電車では何度も「暑すぎる」と漏らしているほどでした。

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12月に池田が訪問した際のブーム社の様子。
まだ雪は降っていませんが、霧が濃く霜が降りていて、氷点下に近い寒さです。
(向かって左がブーム社代表・シルヴァンさん、右がシリカライム代表・池田勝利。)

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アルザス地方の都心部、ストラスブールの街並み。
ドイツとの国境に近く、街並みにもドイツの文化が感じられます。
17〜20世紀もの間、フランスとドイツとの間で起こった領地争いにより、両国を何度も行き来したそうです。


そんな4人を、フランス育ちの弊社代表・池田勝利が各所へ案内することとなった今回の来日訪問。
案内をしていくなかで、普段気づくことのなかった外国人から見た日本や、文化の違い、そして根底に共通する繊細な感覚を改めて感じたと池田は言います。
そこで今回は、フランスと日本の奥底にある、文化交流の様子を本ブログでお伝えします。

今回彼らが宿泊したのは、新宿都庁前の某ホテル。
高層ビルが立ち並び、整然と整備された一角です。

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一行はこの光景を見るなり、「一体どこからこんなにコンクリートやセメントを運んで来たんだ」と一言。
まさしくコンクリートジャングルではないかと、驚いていたのが印象的でした。

たしかに言われてみれば、短期間でここまでの街並みを形成するほど、大量の建材を運ぶのは途方もないことに思えます。
そしてまた、これらは朽ちていく建造物。
経済の成長と同時に、薄れゆく日本の街並みを改めて思い直し、持続可能な社会が、建築ひいては街並みに結びついてほしい、と私たちは感じました。

そんな1日目を終え、2日目は都内案内を兼ねて各所を巡ります。

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国立新美術館では、「19th DOMANI・明日展」が開催されていた時。
海外で活躍されている新進気鋭の芸術家たちの作品を鑑賞しました。
途中、議論に熱が入り、危うく監視員さんの注意を受けそうになる場面もあったり、なかったり。

できるだけ多くの場所を見るために、急ぎ足で六本木ヒルズや国立新美術館、日本橋の小津和紙、浅草の浅草寺などへと足を伸ばしました。
美術や文化に対する感度が強く、お互いに意見交換をしてより理解を深めている様子でした。

途中興味深かったのは、「日本はどこでもラインが引いてあるね」という言葉。
整列をする、譲り合う、規律を守る。日本とフランスの異なる性格を見た気がしました。

日本橋にある和紙の老舗・小津和紙さんにて紙すきの方法を拝見。
また、特別展示の「松坂もめん」の機織りを体験させていただきました。

その後のお昼のうどんと天ぷらは、美食家のフランス人をうならせるほどでした。


そしてやってきた3日目。
この日は、新宿にあるシリカライムのショールーム「SILICALIME SPACE」にて、打ち合わせを兼ねた視察です。

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初めて訪れるショールームをじっくりと回覧し、自分たちの素材が進化を遂げ、日本のお客様の元へ、代々の情熱が届いているのだと実感されたようです。


ひとつひとつの壁面をじっくり見た後、技術・開発マネージャーの本山も交えて打ち合わせです。
お互い熱のある、有意義な意見交換を行いました。

新宿のパークタワー内に、住まいのソリューション施設・リビングデザインセンターOZONEがあります。
6階にあるシリカライムのショールームでは、全色全パターンのサンプルを見ながら
インテリアコーディネーターへのご相談や、DIYで左官に挑戦される方向けの無料体験会なども開催しています。

詳しくは、こちらをご覧ください。

 

こうした訪問のなかで、彼らが特に心から感動し、日本を感じたという場所がありました。
煌びやかな都会の風景ももちろん、現代の日本の姿。
けれど、職人が築いてきた長きに渡る歴史や文化が息づいているのは、本当はもっと違う場所にあるのだと改めて気付かされます。
長くなりますので続きは次回のブログにて、その場所をご紹介します!

 

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